自律神経失調症の治し方のすべて

自律神経失調症を改善するために

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似ている病気があるって聞いたけど?

うつ病や統合失調症、パニック障害など、自律神経失調症と間違えやすい病気があります。それぞれの病気と自律神経失調症との違いについて解説しています。

自律神経失調症とうつ病の違い

自律神経失調症とよく間違われやすいのがうつ病。どちらも原因はストレスにありますが、自律神経失調症は、自律神経のバランスが乱れ、さまざまな症状が現れる病気です。

一方のうつ病は、脳内の神経伝達物質の分泌異常による病気で、精神的な症状のほうが大きいのが特徴です。うつ病の場合、一日の中で症状が変わります。朝が一番、気分が落ち込んで、昼から夕方は、その落ち込みがやわらいできます。夜になると、なかなか寝つけません。

けれども、自律神経失調症は一日の中で気分がとくに落ち込む時間帯があったりはしません。

うつ病のなかでも「仮面うつ病」の場合、精神的な症状よりも体の不調のほうが大きく現れるため、自律神経失調症と間違われることが多くあります

 

パニック障害とは

体に悪いところもなく原因もないのに、突然激しい動悸や発汗、頻脈、震え、息苦しさなどが起こるのがパニック障害です。パニック障害も、自律神経が乱れ交感神経が優位になることによって生じるといわれています。

突然激しい発作に襲われる「パニック発作」、「また発作が起きるのではないか」と予測して不安になる「予期不安」、「その場所に行ったら、また発作が起きるのではないか」と想像して不安になる「広場恐怖」などがおもな症状です。

 

自律神経失調症と統合失調症との違い

統合失調症も、自律神経失調症と間違われやすい病気のひとつです。ですが、自律神経失調症が自律神経の乱れによって起こるのに対し、統合失調症は原因はまだはっきりわかってはいませんが、脳の神経伝達物質の働きが異常になって起こると考えられています。2002年までは「精神分裂病」と呼ばれていました。

思考や感情がまとまりにくくなり、的外れな応答をしたり、妄想や幻聴など、人によってさまざまな症状が現れます。初期の段階では、自律神経失調症のような症状を訴える人が多く、見極めが難しいケースもあります。実際に、医師によって診断が分かれることも多々あるようです。

その他自律神経の乱れから発症する症状

自律神経が乱れると実に様々な症状が現れるようになります。中には自律神経の乱れとは関係がないと思っていた症状もあるかもしれません。

そこで、自律神経の乱れが原因で発生するその他の症状についてご紹介します。

神経性胃炎

神経性胃炎とは、ストレスが大きな原因で発症する病気と言われています。特に会社や家庭で何らかのトラブルを抱えている場合、神経性胃炎を発症するリスクが高くなるといえるでしょう。

生真面目な方や細かいことを考えてしまう方が発症するケースも多く、ストレスによって自律神経のバランスが乱れ、胃酸が過剰に分泌されるために起こります。

症状としては胸やけや喉のつかえ、胃の痛み、胃のもたれなどが代表的です。常に胸やけを感じる方も多く、これが更なるストレスを引き起こして自律神経失調症や神経性胃炎の症状が悪化することもあるので注意しておきましょう。

過敏性腸症候群

ストレスなどによって自律神経が乱れると副交感神経が活発に働くことがあります。副交感神経は腸の働きを活発にするものでもあるため、必要以上に働くと下痢を引き起こしてしまうことがあるのです。

過敏性腸症候群と自律神経失調症はなにが違うのか?と考える方もいるようですが、どちらも大きな原因はストレスです。過敏性腸症候群は自律神経の乱れが原因で引き起こされる症状なので、過敏性腸症候群になっている方は自律神経失調症ということになります。

腸の調子が思わしくなく、病院に行ったところ過敏性腸症候群だということが判明した…というように先に過敏性腸症候群がわかり、結果的に自律神経失調症も判明する方がたくさんいるのです。

メニエール病

メニエール病とはまるで景色が回転するように見える回転性のめまいを伴う症状のことです。それだけでなく、吐き気や耳鳴りといった症状も見られます。特に働き盛りの30代~50代の男性に多いと言われており、高齢の方には少ないのが特徴です。

メニエール病の大きな原因は三半規管にリンパ液がたまることです。これによりうまく平衡感覚が取れなくなりめまいを感じたり、聴覚に異常をきたしてしまいます。では、なぜ三半規管にリンパ液がたまってしまうのか?というと、大きな原因は自律神経の乱れにあるのです。

自律神経のうち、交感神経が過剰に働くことにより三半規管が血液不足になることが関係しています。そのため、メニエール病に悩んでいるのであれば自律神経のバランスを整え、自律神経失調症を治すことが非常に大切だといえるでしょう。

また、こちらの論文では交感神経ではなく、副交感神経が関係していると思われるメニエール病の詳細について紹介されています。

参考:『副交感神経系から見たメニエール病発作の発生機構』 久保 和彦
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jser/71/3/71_214/_pdf

 

メニエール病は繰り返しめまいや吐き気が起こる病気ということもあり、日常生活を送ることが困難になることもあります。繰り返し症状が起きた場合には徐々に状態が悪化し、難聴などにつながることもあるため、できるだけ早い段階で自律神経のバランスを整え、対策を取っておきましょう。

過呼吸症候群(過換気症候群)

自律神経のバランスが乱れた場合、過呼吸症候群になってしまうことがあります。これは過換気症候群や過呼吸とも呼ばれているもので、大きな原因になっているのがストレスです。

代表的な症状として挙げられるのがうまく呼吸ができなくなるということ。息を吸ったり吐いたりする動作が突然難しくなり、他にもめまいや手足・舌のしびれなどを感じてうまくしゃべれなくなることもあります。血の気が引いて冷や汗が出て立っていられない状態になるのも特徴です。

過呼吸症候群になると必要以上に空気を吸い込んでしまい、息苦しさを覚えます。すると血中にある二酸化炭素の量が薄くなり体内がアルカリ状態になるのです。二酸化炭素不足は血管の収縮を招くため、体や脳の血管が収縮し、うまく神経伝達ができない状態になるため症状が現れます。

呼吸は生きるために最低限必要な動作でもあるため、これがうまくできなくなると「このまま死んでしまうのではないか」と大きな焦りや緊張を感じ、これにより更に呼吸が困難になることもあるのです。

苦しい状態が続きますがほとんどの場合は30分以内に収まるとされており、過呼吸症候群が直接命に関わることはありません。

ある日突然ひどい過呼吸症候群の症状が現れるというよりも、少し何となく呼吸の様子がおかしい軽度の過呼吸症候群から感じ始める方がほとんどです。もしも過呼吸症候群のような症状が見られた場合、自律神経のバランスが乱れていることについても疑ってみましょう。

大きな原因はストレスや不安、恐怖、興奮、緊張などが原因で自律神経が乱れることにあるため、できる限り自律神経を整えて対策をとってみてくださいね。

自律神経は目に見えるものではないため、乱れていてもなかなか自分自身で気づくことができません。体調に何か異常があってもすぐに自律神経の乱れを疑える方は少ないですが、ご紹介したような症状が現れた場合は病院に相談に行き、自律神経の状態なども診断してもらいましょう。

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