自律神経失調症の治し方のすべて

自律神経失調症を改善するために

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どんな病気なの?

そもそも、自律神経失調症とはどのような病気なのでしょうか。具体的な症状を交えて説明し、自律神経失調症の4つのタイプについても解説しています。

自律神経失調症ってどんな病気?

木漏れ日画像人間には、自律神経という神経があります。

これは、心臓を動かしたり食べ物を消化したり、汗をかくなど、自分の意思ではコントロールすることができない神経です。

そして、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。このふたつは、それぞれ対照的な働きをしています。

交感神経 おもに活動したり緊張したりするときに働く神経で、脳や体を動かして心身ともに活動しやすくします。
副交感神経 リラックスしたり休息するときに働く神経。内臓を動かしたり、血管を拡張させたりする働きがあり、体を修復する働きがあります。

日常生活における交感神経と副交感神経の優位性

日常生活における交感神経と副交感神経の優位性たとえば、仕事中は交感神経が優位になり、副交感神経の働きは低下しています。そのため、心身ともに緊張して活動的になります。

夜になると交感神経の働きは収まり、副交感神経が活発に働きます。すると、心と体がリラックスして、休息したり眠ることができるのです。ちなみに、低気圧の日は副交感神経が優位になるといわれています。

このふたつは同時に働くことはできません。どちらかが働いているときは、どちらかは休んでいます。

交感神経と副交感神経は互いにバランスをとりながら働いているのですが、何らかの原因でこのバランスが崩れてしまうと、自律神経失調症となってさまざまな症状が現れてくるのです。

自律神経失調症には4つのタイプがある

交感神経と副交感神経のバランスが乱れる病気「自律神経失調症」ですが、症状によって4つのタイプに分けられます。

心身症型自律神経失調症

仕事や人間関係などのストレスによって発症。完璧主義の人、がんばりすぎる人、周囲に合わせすぎる人、NOが言えない人、他人の期待に応えようとする人が多い。

神経症型自律神経失調症

心理的なことから発症する。神経が過敏で、ちょっとしたことを気にしたり不安にしてしまう人がなりやすいので、症状が悪化したり長引きやすい。身体症状だけでなく、不安やイライラなどの精神症状も現れる。

抑うつ型自律神経失調症

抑うつ感があり、無気力、意欲低下などの精神症状を伴う。職場の移動や転職、定年、引っ越し、家族との別れなど、生活の中で大きな変化があったときに発症しやすい。真面目な人、几帳面な人、責任感の強い人、完璧主義の人が発症しやすい。

本態型自律神経失調症

生まれつき、自律神経のバランスが崩れやすい人が発症する。ストレスや心理的原因がなくてもなることがある。このタイプの人はごくわずか。

心身症型自律神経失調症

主に仕事や人間関係のストレスが原因で発症するタイプです。

症状

特に多い症状として挙げられるのが、めまいや不眠、頭痛、肩こりなどです。

予防法

何事にもがんばりすぎないことが大切です。特にストレスを自分の中に溜め込んでしまう方に多いタイプの自律神経失調症なので、普段からストレス対策に力を入れておきましょう。

また、NOが言えない人に多いタイプでもあるため、無理な仕事を頼まれても断れない方などはそのような事態が起きた時にどのように対応するのかなど事前に考えておき、無理だけはしないようにしたいですね。

ただ、心身症型自律神経失調症になる方の多くは自分でストレスを溜め込んでいることに気づけていません。そのため、自律神経失調症と思われる症状が現れた場合はもしかしたらストレスがたまっているのかも…と疑ってみることも重要です。

治療法

基本はストレスの解消や生活習慣を整えることが優先されますが、症状がひどい場合は抗不安薬を使うこともあります。

神経症型自律神経失調症

心理的なことが原因で発症するタイプです。

症状

集中力や記憶力の低下、口が渇く、体がほてるなどの症状が代表的です。他にも頭痛や手足のしびれを感じたり、精神状態が落ち着かない、不安にかられる、イライラするといった症状を訴える方もいます。

予防法

小さなことでも大きく気にしてしまうために自律神経の均衡が崩れ、発症するタイプの自律神経失調症です。心配性な人が発症しやすい自律神経失調症ということもあり、何事も必要以上に気にしすぎないようにしましょう。

不安を抱え込んでいるタイプの方も多いため、何か気になることや心配事があった場合は気持ちを切り替えられるように趣味の時間を作ったり、悩み事を相談できる友人に打ち明けるなどの対策を取ってみるのが効果的です。

治療法

カウンセリングなどによって心のバランスが取れるように治療を行います。症状によっては抗不安薬も使用することになるでしょう。

神経症型自律神経失調症はその他の自律神経失調症と比べると重症化してしまう可能性のあるタイプだといえます。そのため、治療についてはできるだけ早く検討したいですね。

ただ、病院によってはノイローゼと診断を受けることもあり、診断の難しいタイプでもあります。できるだけ自律神経失調症に詳しい病院を受診しましょう。

抑うつ型自律神経失調症

完璧主義の人や真面目な人、責任感の強い人に多いタイプです。

症状

うつ病との判断が難しいタイプで、うつ病と似たような症状が現れます。不安や気力の低下、思考能力の低下などが代表的です。

予防法

責任感の強い人が陥りやすいタイプの自律神経失調症と言われているため、無理をしすぎないことが大切です。また、引っ越しや家族との別れなどライフスタイルの中で何か大きな変化があった時に発症しやすいタイプの自律神経失調症でもあるため、このような変化があった方は気をつけておかなければなりません。

抑うつ型自律神経失調症を放置した場合にはうつ病に繋がることがあると言われているため、できるだけ予防に努めて症状が悪化しないように心がけましょう。

治療法

こちらも心の問題が大きいため、カウンセリングや抗不安薬を活用した治療が行われます。

本態型自律神経失調症

生まれつき自律神経のバランスが崩れやすい人が発症するタイプです。

症状

症状は人によって実に様々です。その中でも代表的なのが低血圧や倦怠感、虚弱体質だといえるでしょう。

生まれつきの体質が原因で発症するタイプということもあり、小さな頃からこういった症状を感じている方もいます。それにより自分が本態型自律神経失調症だと気づけない方もいるので気をつけましょう。

予防法

本態型の自律神経失調症はライフスタイルや体質、性格など様々なことが原因となって発症します。その要因は非常に複雑であるため、予防するのは大変なことだといえるでしょう。その中にストレスが関わっているケースもあれば、そうでないケースもあります。

その他の自律神経失調症の場合はストレスが大きな原因になっているため、ストレス対策を取ると症状が良くなったりするのですが、本態型自律神経失調症の場合はそうとも限りません。

ただ、感受性の強い人が本態型自律神経失調症になりやすいと言われているので、ささいなことはあまり気にしすぎないように心がけることが大切です。

治療法

自律神経が整うように訓練を受けたり、現れている症状に合わせた治療が行われます。本態型自律神経失調症は生まれつきの体質が大きく関わっているため、例えば、低血圧であればそれを改善するための昇圧剤などが使われますし、ライフスタイルの乱れに原因がある場合はそれを整えるためのアドバイスなどを受けることになるのです。

自律神経失調症全体の中で見ても10パーセントほどしかいないタイプということもあり、自律神経失調症に詳しい病院で診察を受けないと本態型自律神経失調症だと判明しない可能性もあります。

参考:『3 自律神経失調症と耳鼻咽喉科疾患』 新潟医学会雑誌 第116巻 第9号 平成14年(2002)9月
http://dspace.lib.niigata-u.ac.jp/dspace/bitstream/10191/2517/1/KJ00000142081.pdf

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